昨日日曜日、私の試演会を行いました。
プログラムはデュパルクから7曲とフォーレの歌曲8曲都合15曲を歌い、ピアノの石元さんはフォーレのピアノ作品から無言歌集の3番とノクターン5番を弾いていただきました。
お客様は14名ご来場いただき、小さなサロンにはちょうど良い人数となりました。
以前こちらに書きました通り、入場はチケット方式ではなく当日ご来場者の無記名による自由寄付を募りました。
大変ありがたいことに総額で55,000円のご寄付を賜り、会場費などの経費を賄うことが出来ました。
ここに、心からの御礼を申し上げます。
もとより自身の勉強と技術向上を目指すコンサートであり、エンターテインメントを一切排除したため、チケット代は取らずに当日のご寄付を募りました。
当初はどうなるか?という想いもありましたが、やって良かったと思いました。
私を良く知るお客様にとって少々やりにくい面があったことは重々承知ではありましたが、来場自体がお客様の選択の自由ですから、旧来の義理人情にとらわれず自由に楽しんでいただければと考えました。
自分の演奏結果ですが、改めてとても良い勉強になり成果を得ることが出来ました。
特に息の使いかたと喉の開きかたという基本のことが、モラーヌ先生から教わったことがようやく確信を以て理解し実行出来るようになりました。
そのため15曲歌っても喉の負担は全くなく、また強弱の声質の変化やクレッシェンドなど、喉を楽器として扱うことの意味がようやく出来るようになりました。
もちろん完ぺきではなく減点部分がありまして、自己採点では70点くらいになりますが、上述のように分かったことが出来たという点で今までの試演会からすると最高の結果と思えました。
このプリモ芸術工房は恐らく30名がぎりぎりの大きさのホールですが、内装のせいか?とても良く響くホールで、まだまだ弱声が使えるのだなと実感しました。
また、このホールは来年夏にドビュッシーの試演会に使いたいと考えています。
ピアノソロはフォーレの無言歌集とノクターンでした。
安定した奏法と技術で明快な音楽表現だったと思います。
本番の回を重ねる度に、何かをつかんでくれているように思えました。
おそらく家庭を守りお子さんを育てて、という人間的な成長が彼女のピアノ音楽の成長を後押ししたのだと思います。
そういう精神的な成長と成熟が、今後の彼女の音楽表現を豊かなものにしてくれると信じております。
さて、今後ですが、今年は12月11日土曜日の18時開演です。
ピアノは石元里奈さんにお願いします。
ホールは二子玉川のオーキッド・ミュージックサロンです。これまで2回程アトリエムジカCの試演会と発表会に使ったことがあります。
プログラムはプーランクの作品から歌曲集「こんな日、こんな夜」信時潔「沙羅」を予定しています。
12月もぜひご来場ください。
よろしくお願いいたします。
山中 信