発声練習は、単純化された歌の形、ということで、声の基本的な生理について知ったり、理解すること、あるいは準備運動、という要素もあるでしょう。

ただ発声練習だけで、声のことはOKとは行かないです。

歌になれば歌詞の扱いもあるし、フレーズの形ももっと複雑です。

 

ただ、フレーズの形にはパターンがあります。上向形、下降形、それらが合わさったもの、平坦、以上です。

それから、音が移動する際に一音ずつ移動するのか?和音内の音程を跳躍していくか?という違い。

前者をスケール移動、後者をアルペジョ移動としましょうか。

これらの違いを、発声練習で確認しておけば、複雑なフレーズを歌う際に、迷宮に入っても、何がしかの助けになるでしょう。

なるべく物事を一端単純化して、そこからまた、複雑化へ、という道筋を考えてみてください。
歌詞を歌う前に母音だけで歌う、それも単母音でと言う具合。
また、母音も、得手不得手があるでしょう。
得意な母音でやってみること。

そうやって、こんがらがった糸をほぐすようにして、迷宮入りした発声、歌唱法を取り戻して行ってください。