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天体撮影に一人で遠征(というほど遠いわけではないですが)に行くといつも「暗い趣味だなぁ」と思います(笑)
いや文字通り、暗い中でやる趣味ですからね。
暗い中で機材を組み立てたり、撮影したり、お弁当を食べたり。
もちろん電気の灯りはあるわけですが、現実の暗さは変わりません。
そんな暗い中に、現実社会から入って行く。
まさに何か山ごもりか、修行の旅のような気分になります。
実は天体撮影に行くのは、少し鬱陶しい気分になる面があります。
いつも独りでやるからでしょう。
機材を夢中で組み立て撮影に集中し、リモコンに任せてふと休んでいる時に、現実のいろいろな問題やちょっとした普段から未解決の悩み事、悲しかったことなど、思い出されてきて、どうも何か漠とした不安に襲われるのですね。
そういう時間を少し過ごして、数時間も経ちますと、これが不思議なことに、胸を覆っていた不安がいつの間にか雲散霧消してしまうのです。
そして撮影も終わり、機材を片付け、暗いフィールドから車に乗り、街に戻る瞬間、何ともなごり惜しい気がして来ます。
街に戻る度夜中でも車が走っていて、それを見ると、何か山籠りから抜け出てまた現実世界に戻った気分になります。
こんな経験が、何か日常の良いアクセントになっています。