いいですね。アバドが振った、ドビュッシー交響的素描「海」の第二楽章「波の戯れ」です。
聞きなれたブーレーズよりテンポが速いです。でもこの曲、これくらいが良いですね。
最近、家のステレオシステムを直して、復活させたので、古いLPレコードでこのドビュッシーの
「海」を何度も何度も聞いています。
若い頃と違って、なんだか抽象的な音の世界に遊ぶ境地が楽しいと言うか、あっと言う間に
時間が経つのが、うれしいやらなにやら?複雑な気分です。
歌も良いのですが、どうも抽象性に欠けてしまいますね。音楽としては。
音楽の美点は、本当は極限までの抽象性にあるのではないか?と器楽曲を聴いて思います。
想像の自由度が無限にあるように思えるのですよ。
この曲は、後のバレー曲「遊戯」の管弦楽法の基になったような、リズムと音色が音階のように使われるドビュッシーが後の作曲家に影響を与えるほどの技法を用いたラディカルな作品です。
とはいえ・・・そんな技法を内包しながら、少しもアヴァン・ギャルドな雰囲気を出さずに、優雅ですばしっこく、そして情熱的な表現を大編成のオーケストラで実現したドビュッシーは、天才的な作曲家だなと思います。
最後の大舞踏会の情熱の後で、さ~っと波が引いて行くように、あっという間に夜に変わる空を表現したコーダ部の表現など、本当に素晴らしいのです。
やはりフランスはあの革命的なシステムを内包しているにもかかわらず、そんな素振りをちらとも見せずに、クールに速く、また驚くべき乗り心地と操舵性を兼ね備えたシトロエンを産み出した国なのですよ!
そこが、ベンツを産んだドイツと違うところかな・・・
ドビュッシーの交響作品について
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有さん少し元気になったみたいですね。良かった。
京セラコンタの167MTはもうたんすの肥やしになってます。
銀塩をやらないのです。ライカも眠ってます。もったいないですね。月の光は、ドビュッシーとしてはごく初期の曲で、かなりサロン受けを狙った作品のようです。
そう言う意味では本作は、かなり力入ってますね。
シトロエンを産んだフランスとメルセデス・ベンツを産んだドイツ、解り易い例えですね。元カメラ商としてはドイツの精巧を極める姿勢に関心はしますが、やはり数字に出ない部分の魅力というのはフランスに分がある気がします。そういえば、コンタックスが事業を辞めてしまいましたが、まだ、お使いですか?
ドビュッシーの曲は概ね好きなのですが、小学校の音楽のテストのとき、教科書に「ドビッシュー」と書かれていたため、私を含め正解を書いた生徒は全て×をもらうという忌々しい過去があります。でも、ピアノ曲が好きなので「月の光」などは、よく聴きます。この曲は、それに比べると抽象的な気がします。私もステレオ、直したいのだけど気力が湧きません。