ラヴェル作曲 「ステファヌ・マラルメの3つの詩」を4月3日に松代市文化ホールで歌って来ました。
その時の録音を聴いてやって下さい。
普通、歌詞を間違えた録音は聞かせないものかもしれませんが(笑)
大勢に影響のない要素だと思うので、公開しました。
やはりこの曲は、ラヴェルの歌曲中でも出色の傑作と思います。
何と言うか・・・文学、あるいは本、というものが持つ世界、の妖しいまでに光るような
マラルメの魅力をラヴェルはあますところなく伝えている、という感じ。
それは、私がマラルメの詩をフランス語で直接理解出来た、というよりも、
ラヴェルが理解したマラルメの世界を、ラヴェルの言語を通じて、確かに知ることが出来た・・
という意味に捉えてください。

今回の勉強と本番を通して、もしかしたら30年ちかい声楽の生活の中で初めてくらい、声域や声質に対するコンプレックスから解き放たれることが出来たような気がしました。
バリトンとかテノールとか、そういうことより、声は楽器であるということ。
器楽のように声を扱いながら、そこには言葉がある!奇跡的にあるということ。
そしてその人自身の声は、唯一であること。
自由に表現すれば良い・・・但し基礎は大切に。ですね!
あ、それから前奏のアルペジョはアドリブしています。
ピアノは児玉淳子さんです。感謝!