私はピアノ音楽における奏法について語れるような技術も知識もないですが、このエミール・ナウモフのように演奏されたフォーレのピアノ音楽のありかたが素晴らしいと思います。
柔らかいピアニッシモの音色で羽のよういソフトなレガートで表現できるし、情熱的なフォルテッシモは男性的な力強い鋼のタッチを持っています。
この立派な体躯から、驚くような柔らかい響きが生まれていますね。

このように、出来る限りの幅を持った表現力は、どこの国の音楽であっても必要とされることではないでしょうか?
というのも、若いころフランスのピアノ音楽と言えば何かふわふわと柔らかくて音の小さな音楽、ということが一部で言われて実践されていましたが、私は腑に落ちなかったのです。

答えは楽譜に書いてあるので、そこからどれだけの情報量を引き出して、今風に言えば「アウトプット」出来るか?という事に尽きると思います。