この写真も先日の乙女座歌劇団、じゃない、おとめ座銀河団の写真を撮った日に撮影した
銀河の写真でございます。
地球からは光の速度で2000万円じゃなかった、2000万年ほども遠く離れた、私たちと同じような
銀河の姿でございます。
さて、私はといいいますと、今度の土曜日に松代市まで乗り込んで、ラヴェル作曲の「マラルメの3つの詩」を歌いに行ってまいります。
この曲集を歌うのは初めてであり、今回およそ2カ月半も練習しました。
レッスンにも久しぶりに通って、声の勉強を改めていたしました。
久しぶりにレッスンに行ってみると、レッスン、というものが、どういうものか?が良く判ります。
自分の仕事ぶりが客観化されるわけです。
もちろん先生の仕事ぶりが自分と同じレベル、と言う意味ではないですよ。
やはり声と云うのは他人に聞いてもらわないといけません。
幾つになっても、メンテナンスは独りでは出来ないのが、このジャンルのテーマです。
しかも、1対1で真剣な時間を過ごさないとなりません。
何となく大人数のグループレッスンの楽しさや、他人に歌を聞かせる緊張感も良い経験ですが、
本当の声の成長と維持のためには、個人レッスンに臨まないといけません。
しかしラヴェルの「マラルメの3つの詩」は難しい歌です。
どちらか?といえば現代音楽に片足突っ込んでる作品です。
それが不思議なことに・・・私は楽しい。
我ながらどうして、こういう小難しい曲が好きなのか?判りませんが、好きなのです。
どちらか、といえば、フランスの音楽は視覚的な要素が多く、感情に訴えると言うよりも
視覚のイメージに訴える所が、私の好みに合っているのだと思います。
1曲目の「ため息」は、音楽的に言えば、何か魂が空を飛翔しているような、伴奏形の音で始まるところが美しい。
2曲目の「無益な願い」は、ピアノの前奏の美しさ、まるでサルバドール・ダリが描いた「記憶の固執」のような、溶けた時計のようなシュールな世界が拡がります。
3曲目は、酔いつぶれて見る部屋の中の幻想のような世界。
歌っていると、得も言われない別世界に入って行くような感覚に襲われます。
どこかで聞いた受け売りですが、ドイツ人の方が実は理性的な傾向が強く、そのために、音楽は感情にとことん浸る表現が強い、とか。
フランスは、理性の国、と言われますが、実際のフランス人は、とても感情的。
であればこそ、ギリシャ的、アポロン的な理性に憧れ、音楽も感情より理性に訴える傾向が強いのだ、と。
ドビュッシーの音楽を考えると、その辺りの微妙なところは面白い面がありますね。
そう言う意味では、やはりフォーレの方がフランスを代表するような気がします。
ラヴェルは音楽について「心は要らない、頭と腹だけあれば良い」と言ったそうです。
この解釈は難しいですが、フランス音楽の特質の一面を表しているような気がします。
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