この曲は、フランス近代の巨匠、ドビュッシーのヒット作!「牧神の午後への前奏曲」です。
なんて、クラシックでヒット作!と書くと、おかしいですね(笑)
でも、本当なんです。
ドビュッシーは、この曲を発表して、本当の有名作家の仲間入りをしたのでした。
まあ、芥川賞を取ったようなものでしょうか。
この曲は、当時のフランスの芸術界では大人気だったお隣ドイツの巨匠、ワーグナーさんの
音楽から猛烈に影響を受けていたドビュッシーが、そのワーグナーの美への情熱を、いかで作家としての自己の個性と為さんか?!
と、考えに考えに考えた末に作られた作品なのです。
たとえば・・・牧神というキャラクターは、ギリシャ神話の世界に出てくるものですね。
ワーグナーの作品はドイツ民話に依っています。
ドビュッシーは、ドイツのゲルマン海賊神話をギリシャ神話に置き換え、フランス文化の根幹にあるラテンを基にして、
自らの作家としてのアイデンティティを確立しようとした。。というわけです。
この音楽は、牧神という半獣身(上半身が人間で下半身が山羊のような姿をした)が昼の眠りから覚め、葦笛(パン)を吹こうとして,水浴びするニンフに気づきます。
牧神は2人のニンフを抱えて薔薇の茂みに入りますが,ニンフはその腕をすり抜け逃げます。
牧神は疲れ,美の女神を抱く夢を見,再び眠りへと落ちて行きます。
この曲を確か中学生の頃に聴いて、感動した覚えがあります。
音楽の世界に入ったのも、恐らくこの曲の美しさに感動したことがきっかけだった、と今では思えるほどです。
しかし、この官能的な内容、美しさのこの曲を、うぶな中学生の男の子がどのように理解したのでしょう?
覚えていることは、この曲の冒頭のフルートが奏でる旋律の後に、す~っと入る沈黙の間合いが、まるで
風が吹いた時のような、気持ちよさだったことでした。
それと最後にち~んと響くアンティーク・シンバルの音が、まるでお遍路さんのようだな、と思ったこと。
何やらアジア的な響きがするコール・アングレーが奏でる主旋律と相まって、エスニックな雰囲気に憧れことも思い出しました。
とにかく、あの頃はドミソ、ファラド、ソシレが嫌いだったんですよ!(笑)
宝来公園の午後への前奏曲
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エラーの件は、すいません。このMovabletypeのヴァージョンを上げてないせいかもしれません。
これが面倒なので、ついついそのままです。今度からは、普通にメール入れてやってみてください。
ニンフは、調べてみるととても自然的な要素ですね。
水や海や木などの妖精で、すべて女性であること。
また、暗黒面としても女性の怖い面(笑)を備えたものであること、がギリシャ神話の中で
特異なキャラクターを発揮していると思います。
オープンIDでログインしようとしたらムーバブル・タイプからエラーが返って来た、何故?
この動画を見て初めて気が付いたのですが、ドビュッシーと印象派は、ほぼ同じ時期なんですね。
そういえばニンフというものも印象派の絵画で知ったのですが、まだ、どんな存在なのか判りかねます。