ハミングで口を開ける、といっても、開け方には方法があります。

一つは、軟口蓋を上げるように開くことです。
具体的には、上顎を上げるイメージです。
これはあくまでイメージです。上顎は上がりません!笑
しかし、実感として上顎が上がる感じがするのです。

実際は、鼻の穴を開くようにして上唇を上に持ち上げる感じにして、口を開けるのです。
人によって差がありますが、上歯だけが少し見えるように口開ける感じでしょうか。
また、このためには頬を上げる感じもあります。

さて、口を開けるという行為は、実際は下顎が降りることですが、上顎と下顎の働きを上手くバランスしてやることが
本当の意味で声楽には必要なことなのです。

下顎を降ろすのではなく、少し後ろにずらすように、或は引く様にして開けてみてください。
そうすると、自然に頬が上がるような感じがしませんか?

この口の開け方が出来ると、自然に発声の際に軟口蓋が上がります。

そしてハミングでの口の開け方練習で一番大事なのは、最初から上記のような口を開けた状態を作って「構えないこと」です。

発声は何でもそうですが、絶対に構えてはいけません。
なぜなら、声を出す前に形を作り上げて構えてしまいますと、声を出してから作用を必要とする筋肉が、もうその時点で使えなくなってしまうからなのです。

ですから、口を開けたハミングで発声練習をするときには、普通の口の形で構えないでおいて、声を出し始めてから、上に昇るほど、或はフレーズを
歌い進むほどに、口を開けていく、そしてその開け方は前述の通りに、ということです。